名大附過去問挑戦 算数 その2
算数の「階段のぼり問題」
【問い】
A君は、1歩で階段を1段または2段のぼります。
(1)階段を4段のぼる方法は何通りありますか。
(2)階段を6段のぼる方法は何通りありますか。階段の段数が増えるにつれて、のぼる方法はどのように増えていくかを考えて答えなさい。
前回の続きです。
前回までの解説はこちら
さて、では階段の段数を増やしてみましょう。
階段を5段のぼる方法です。
図にすると、こうなりますね。
つまり、
「1→1→1→1→1」からは「1→1→1→2」、
「1→2→1→1」からは「1→2→2」、
「2→1→1→1」からは「2→1→2」も作れます。
では、いよいよ6段のぼる方法です。
最後の1歩が「1」の場合は、階段が1段増えると「1→1」と「2」の2通りになるということですので、6段のぼる方法を図にすると、こうなります。
文章と式にすると、次のようになります。
4段のぼる方法は5通りで、そのうち最後が「1」なのは3通りなので、
5段のぼる方法は
5+3=8
5段のぼる方法のうち、最後が「1」なのは5通りなので、
6段のぼる方法は
8+5=13 13通り
ちなみに、階段の段数と、のぼる方法が何通りあるかを表にすると、こうなります。
のぼる方法は
「直前の2つの階段をのぼる方法」の数を足すと、次の数が求められます。
これは
フィボナッチ数列と同様の性質です。
フィボナッチ数列とは「前の2つの数を加えると次の数になる」という数列
この問題は、
もちろん、次のように場合分けをして単純にならべ方を考えることもできます。
2を使わない場合:「1→1→1→1→1→1」の1通り
2を1回使う場合:「1→1→1→1→2」「1→1→1→2→1」
「1→1→2→1→1」「1→2→1→1→1」
「2→1→1→1→1」の5通り
2を2回使う場合:「1→1→2→2」「1→2→2→1」「2→2→1→1」
「1→2→1→2」「2→1→2→1」「2→1→1→2」の6通り
2を3回使う場合:「2→2→2」の1通り
1+5+6+1=13 13通り
しかし、階段の段数が増えるにつれて、のぼり方はどのように増えていくかを考えるよう指示があるので、場合分けをして単純にならべ方を考えるのは適切ではありません。
なかなか奥が深い問題でしたね。
順序立てて落ち着いて考えていく必要がありますね。今日難しいなと思った人は、何も見ずにまずは1人で解いてみてください。
完全に理解できたら、類題もありますから、ぜひそちらにもチャレンジしてみましょう。